日刊マガジン

ハンタウイルスを徹底解説!予防するために私たちができる3つの対策

こんばんは。

ヘルスインフォメーションの
大場です。

今日は、
最近ニュースでも話題になっている

「ハンタウイルス」

について、
できるだけ分かりやすく
お話ししたいと思います。

 

クルーズ船での集団感染ということで、

「また新しい危険なウイルスなのでは…」

と不安になっている方も
いらっしゃるかもしれません。

ですが、
こういう時こそ大切なのは、

“正しく知って、
正しく怖がること”です。

実は、
過剰な不安やストレスは

それ自体が免疫力を下げることも
分かっています。

 

そこで今回は、

◤ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄◥
・ハンタウイルスとは何か
・本当に人から人に感染するのか
・日本でのリスクは?
・私たちが今できる対策
◣____________◢

について、
Pub Medの医療情報で検索して
得られた情報をもとに
整理してお伝えします。

 

まず今回、
何が起きたのかというと、

2026年4月1日、
オランダ船籍のクルーズ船が
アルゼンチンを出航し、

南極やアフリカ方面を航行後、
5月3日にアフリカ西部
カーボベルデへ到着しました。

乗客乗員は
23カ国147名。

その中で、
重症の呼吸器感染症の
集団発生が起こり、

5月4日時点で
ハンタウイルス感染が確認され、
3名の死亡が報告されました。

この情報は
WHOが世界へ向けて公表しています。

では、
そもそもハンタウイルスとは
何なのでしょうか?

まず、
ハンタウイルスは
1種類ではありません。

今回クルーズ船で検出されたのは
「アンデスウイルス」
と呼ばれるタイプです。

ハンタウイルスは、
主にネズミなどの齧歯類が持っている
ウイルスです。

一般的な感染経路は、

ネズミの尿や唾液、
糞などが乾燥し、

空気中に舞い上がった微粒子を
吸い込むことで感染する

“エアロゾル感染”です。

つまり、
ネズミに噛まれるよりも、

乾燥した排泄物を
吸い込むことの方が
主要な感染ルートなのです。

そして重要なのは、

通常のハンタウイルスは
「人から人へは感染しにくい」
という点です。

患者さんを介護しても、
一緒に暮らしても、
人から人へ広がるケースは
非常に稀とされてきました。

 

ですが、
今回問題となっている
アンデスウイルスだけは
少し特殊です。

1998年、
ウイルス学の専門誌
「Virology」に掲載された研究では、

アルゼンチン南部の
集団感染を解析した結果、

16人の患者から
同一の遺伝子配列を持つ
ウイルスが検出されました。

さらに、
接触のあった人同士で
同じ配列が見つかり、

接触のない人では
別の配列だったことから、

“人から人への感染”

が、
遺伝子レベルで確認された
初めての症例となりました。

その後も、
チリやアルゼンチンで

家庭内感染や院内感染が
報告されています。

2014年のチリの事例では、
医療スタッフや家族にも
感染が広がったことが
報告されています。

 

では、
なぜアンデスウイルスだけが
人から人へ感染するのか?

これは、
まだ完全には解明されていません。

ただ研究では、

患者の唾液や肺の中に
感染力を持ったウイルスが存在し、

それが呼気を通じて
感染を引き起こす可能性が
示唆されています。

特に、
発症前後の濃厚接触が
リスクになると考えられています。

また、
ニュースでは

「致死率40%」
などと報じられることもあります。

実際、
WHOやCDC、
厚生労働省の資料でも、

ハンタウイルス肺症候群の致死率は
35〜50%と記載されています。

ただし、
ここには重要なポイントがあります。

致死率は、
時代や地域、
医療体制によって
大きく変わるということです。

例えば、
アルゼンチンで
2009〜2017年の
533例を解析した研究では、

致死率は21.4%でした。

1995年に
最初の患者が確認されて
20年以上たち、

診断技術や集中治療の進歩によって、

救命率は
改善してきているのです。

つまり、
「40%という数字が
ずっと固定ではない」
ということです。

これは
他の重症感染症とも
同じ構図です。

 

さらに2022年には、

ハンタウイルスの
人から人感染について
複数論文をレビューした研究もあります。

その結論は、

人から人への感染が
確認されているのは

アンデスウイルスのみ
というものでした。

北米型、
ヨーロッパ型、
アジア型などでは、

人から人感染を裏付ける
十分な証拠はない
とされています。

 

そして日本国内についてですが、

厚生労働省と
国立感染症研究所は、

2026年5月6日に
見解を公表しています。

それによると、

現在の日本には、
ハンタウイルスを保有する
齧歯類は存在していない

とされています。

また、
仮に感染者が日本へ入国しても、

アンデスウイルスの感染は
濃厚接触に限られるため、

COVID-19のように
広く市中感染する可能性は
低いとされています。

 

ここで大切なのが、

“過剰に不安になりすぎないこと”です。

長期的なストレスは
免疫を低下させることが
分かっています。

30年以上分、
300本以上の研究を統合した
メタ解析では、

じわじわと長期間続く
ストレスによって、

・T細胞
・NK細胞

など、

ウイルス感染や
癌細胞を攻撃する免疫細胞の働きが
低下することが示されています。

さらに、
抗体を作る液性免疫も
抑制されることが
分かっています。

つまり、

不安な情報を
浴び続けることで、

本来、
私たちを守るはずの免疫機能が
弱ってしまう可能性があるのです。

 

一方で、
逆の研究もあります。

PubMedに掲載された研究では、

“笑い”

がストレスを減らし、
NK細胞の活性を高めることが
示されています。

 

被験者に
コメディ映像を見せたグループでは、

ストレス指標が低下し、

ナチュラルキラー細胞の
活性が上昇していました。

 

つまり、

・しっかり食べる
・しっかり寝る
・笑う
・楽しい時間を持つ

こうしたことが、
感染症全般に対する

基礎的な免疫力を
支えているのです。

そこで最後に、
実践的なポイントを
3つまとめます。

① 情報との距離を整える

日本国内で生活している限り、
現時点での感染リスクは
非常に低いとされています。

必要以上に
不安を煽る情報ばかりを
追い続けないことも重要です。

② ネズミの糞がある場所に注意する

特に南米や北米の一部地域で、

長期間閉鎖されていた小屋や
キャンプ場などでは注意が必要です。

WHOも、

乾いた状態で
掃き掃除をしないこと

を推奨しています。

湿らせた布で拭く、
十分換気してから入ることが
大切です。

③ 基礎体力・免疫力を整える

・睡眠を削らない
・食事を整える
・日光を浴びる
・体を動かす
・笑う
・家族と楽しく話す
・好きなことをする

結局、
世界中の研究を見ていくと、
最後はこの基本に戻ってきます。

こうした積み重ねが、

感染症に負けにくい体を
作っていくのです。

そしてこれは
感染症だけでなく
どんな病気も同じです。

一番大切な予防法は
基礎免疫力・基礎体力を
しっかりつけておくこと。

必要以上に恐れず、
日々やるべきことを
自分のペースでコツコツ積み重ねていきましょう。

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