ヘルスインフォメーションの
鬼頭です。
男性ホルモンとして知られる
「テストステロン」。
多くの人が性機能や筋肉量に
関係するホルモンというイメージを
持っているかもしれません。
しかし、最新の研究では
このホルモンが “寿命” そのものに
大きな影響を及ぼしていることが
明らかになってきました。
今回は、
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テストステロンと健康寿命の
深い関係
テストステロン低下が招く
“見えないリスク” とは?
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について解説します。
最新の研究によれば、
血中のテストステロン値が
低い男性は、
そうでない男性に比べて
寿命が短くなる可能性が
あるとされています。
アナールズ・オブ・
インターナル・メディシンという
医学雑誌に掲載された
メタ分析によると、
11の研究、24,000人以上の男性を
対象に5年以上追跡調査した結果、
テストステロンの濃度が低い
男性ほど死亡率が高かった
ことがわかりました。
注目すべきは、
他の性ホルモン
(エストラジオールや
プロゲステロンなど)との
関連は見られなかった点です。
つまり、寿命との相関性が
強く表れたのは
テストステロンだけだった
ということです。
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テストステロンが持つ
“男性らしさ”以上の役割
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テストステロンは、
単なる性ホルモンではありません。
体全体の代謝や免疫、心血管機能、
精神状態にも
深く関与しています。
例えば、
テストステロンが低下すると、
以下のような症状が
起こりやすくなります。
・骨密度の低下
・筋肉量の減少
・内臓脂肪の増加
・気分の落ち込み(うつ症状)
・疲労感・無気力
・認知機能の低下
こうした症状は「男性の更年期」
とも呼ばれることがありますが、
実際には30代以降、
少しずつ誰にでも起こり得る
変化なのです。
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テストステロンを上げるには
どうしたらいい?
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ホルモン補充療法という方法も
存在しますが、
安易な補充には注意が必要と
されています。
テストステロンが低い背景には、
肥満、運動不足、睡眠不足、
食生活の乱れなど、
生活習慣の問題が潜んでいることが
多いためです。
そのため、
テストステロンを自然に
高める方法として
最も有効なのが「運動」だと
されています。
特に筋力トレーニングは、
テストステロンだけでなく、
成長ホルモンやIGF-1
(インスリン様成長因子)
といった、
筋肉や骨を強くするホルモンの
分泌も促します。
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女性にも関係ある?
テストステロンの意外な役割
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実はテストステロンは
女性の体内にも存在しています。
濃度は男性より低いものの、
同じように
筋肉や骨、気分、集中力の維持
などに関わっているのです。
閉経後の女性にテストステロンを
補充した研究では、
認知機能の向上や骨密度の改善など、
ポジティブな結果が
見られたというデータもあります。
つまり、男性に限らず、
すべての成人が意識すべき
ホルモンだと言えるのです。
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生活習慣の見直しが
最大の予防策
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テストステロンを
高く保つためには、
次のような生活習慣が
推奨されています。
・腹囲を意識した体重管理
(内臓脂肪の抑制)
・毎日6〜7時間以上の睡眠を確保
・加工食品や砂糖の摂取を控える
・適度な運動(特に筋トレ)を
習慣化する
運動は最も効果的でかつ
副作用がない
“天然のホルモン促進方法”です。
筋力トレーニングと有酸素運動を
バランスよく取り入れることが
理想とされています。
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見逃されがちな
“ホルモン”を意識しよう
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私たちの健康寿命を左右するのは、
病気の有無だけではなく、
ホルモンバランスの維持も
大きな要素です。
テストステロンは
その中心的な役割を担っており、
生活の質や寿命にまで
影響を与えることが
明らかになっています。
「最近疲れやすい」
「集中力が続かない」
「体がだるい」
それは単なる加齢ではなく、
ホルモンのサインかもしれません。
まずは、日常の生活習慣を
見直すことから始めてみてください。
テストステロンを
味方につけることが、
健康でアクティブな毎日への
第一歩になるかもしれません。