こんばんは、
ヘルスインフォメーションの
大井です。
脳の認知機能に関して、
「物忘れがひどくなってきた」
「人や物の名前が出てこない」
「いつか認知症にならないか不安…」
このようなお悩みは
ありませんか?
記憶や学習、計算などの
新しい情報を処理する脳の働きは
加齢に伴い低下します。
しかし、脳の機能は
生活習慣を見直すことで,
高齢になってからでも
向上させたり
良い状態を維持させたりできます。
最近BDNFの重要性について
メルマガでお伝えしました。
その中でお伝えした運動
『高強度インターバルトレーニング
(HIIT)』について、
「若い人向けで難しそう…」
「やれるかどうか不安…」
というお声をいたただきました。
そこで
今回のテーマは、
運動に慣れていない方でも
年齢を気にされる方でもできる
HIITのやさしい実践方法を
改めてお伝えします。
HIITは、
・たった数分
・特別な道具なし
・通常の運動よりも
数倍の効果
がある最近注目されている運動です。
HIITは
高齢になってからでも、
脳卒中後のリハビリの方でも
行えたとの報告があります。
(※通院中の方は、主治医に
ご相談の上、実施してください。)
難しそうと思って諦めている方にも
是非試していただければと思います。
それでは本日も
よろしくお願いします!
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認知症を食い止めろ!
脳機能を賦活する
特別な運動HIIT
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ヘルスインフォメーションを
ご覧の皆さんは
「脳の治療薬」とも言われる
運動の効果について十分
ご存知かと思います。
ですが、
効果や目的を踏まえて運動すると
運動の効果や継続する力が
ぐっと向上するので、
改めてお伝えさせてください。
運動には、
脳の神経細胞(ニューロン)レベルで
機能を改善させる効果があります。
特に、記憶力や学習能力に関わる
「海馬」という部位において
次のような変化が起こります。
・神経細胞の新生
→新しい神経細胞が作られる
・BDNF(脳由来神経栄養因子)の
増加
→神経細胞が増える
・シナプスの強化
→神経同士の繋がりが強くなり、
情報処理がスムーズになり
頭の働きが改善する
さらに、運動することにより
筋肉から出てくるIL6、IL10、
脂肪組織から出るアディポネクチン、
筋肉から出る
ヒートショックプロテイン
により体や脳の炎症を
抑制する働きがあります。
また血流を改善させたり、
脳機能低下の最大の敵である
ストレスホルモンを低下させる
効果もあります。
これらの複数の効果が合わさり、
運動は脳のパフォーマンスの向上に
力を発揮してくれるのです。
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運動の種類で効果が変わる?
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基本的にはどんな運動でも
脳に良い影響を与えますが、
より有効性が高い運動として
最近注目されているのが、
『高強度インターバルトレーニング
(HIIT)』です。
HIITとは簡単言うと、
激しい運動と緩い運動や休憩を
交互に複数回繰り返す運動法です。
例えば、
全力で走る運動を30秒間
→その後に1分間ゆっくり歩く
このサイクルを1セットとして
繰り返します。
HIITは、
同じ時間行う通常の運動と比べて
心拍数が上がり
筋肉への刺激もあるので、
・認知機能向上
・脂肪燃焼促進
・心肺能力向上
・筋持久力向上
が高いということが
報告されています。
”高強度”
”HIIT”
と聞くと、
キツそう…
無理そうで不安…
というイメージを持たれる方も
いるかもしれません。
ですが、
負荷や運動の内容を調整すれば、
年齢が気になる方でも
脳卒中後の方でも
取り組めるのでご安心ください。
(持病をお持ちの方は主治医の
先生に事前にご相談ください)
実際に、
通常は軽めの運動が推奨される
「脳卒中後のリハビリ」で
HIITを用いたところ効果が出た
という海外の論文があります。
(引用:Impact of High-Intensity
Interval Training (HIIT) on Patient
Recovery After Myocardial
Infarction and Stroke, 2024)
この研究では、
脳卒中発症から6ヶ月経が過した
平均年齢64.9歳の82名を対象に
調査を行いました。
被験者を2つのグループに分け、
それぞれ以下の運動を
12週間実施してもらいました。
運動は座って使用する
ステッパーマシンを用いて
行いました。
▼HIITグループ
・1分間の激しい運動→1分間の緩い運動
を交互に繰り返す
・合計19分間で
激しい運動を10回実施
▼通常の運動群
・中程度の運動を
20~30分程度継続して行う
結果として、
HIITグループでは
心肺機能の目安である
最大酸素摂取量(VO2max)が
約1.2倍に改善され、
この改善量は通常の運動群の
約2倍の結果でした。
また、通常の運動群では、
運動をしなくなった後に
心肺機能が低下していますが、
HIITを行ったグループでは
12週間の運動期間終了後も
8週間心肺機能が維持されると
確認されました。
「心肺機能?
認知機能を向上させる話じゃ
ないの?」
と思われるかもしれませんが、
”心肺機能が向上すると
脳機能が向上する”
ということが証明されています。
つまりHIITでは、
一般の運動と同じ時間の運動でも
肺活量や脳機能がより向上する
といえるのです。
これは脳卒中後の
リハビリでの話ですが、
当然病気になる前の人にも
同様の効果が期待できます。
【少しだけ息が上がる運動を
短時間取り入れる】
ぜひ試してみてください!
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自宅でもできる簡単なHIIT
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HIITと一言に行っても
激しい運動と緩い運動の組み合わせで
いろいろな方法があります。
まずは
わかりやすく多くの報告がある
「タバタ式トレーニング」が
おすすめです^^
やり方は簡単で、
「20秒間の息が上がる運動と
10秒間の休憩を
8セット繰り返す」です。
実際の運動でご説明します⇩
0 準備運動
1 20秒間息が上がる運動を行う
例:その場で早歩き
2 10秒間休憩。
3 1→2をセットを8回繰り返す。
関節への負担が心配な方は、
ジャンプなどが少なく
心拍数を上げられる
以下の運動などがおすすめです。
▼腕回し&足踏み
肩の高さで腕を真横にのばし
小さな円を描くように
腕を回転させつつ
その場で足踏み
▼立ち座りスクワット
椅子を使い、ゆっくり腰をかけて
立ち上がる動作を繰り返します
▼自転車こぎ
地面に座り
自転車をこぐように
足を回転させる
その他、
もも上げ(その場でのかけ足)、
エアロバイクなど
無理のないお好きな運動で
大丈夫です。
立つのが難しい方には
座って行うHIITなどもあるので
インターネットなどで
検索してみるのもおすすめです。
HIITは、
息が上がるくらいの運動が
効果的ですが、
体への負担を考慮して
慣れるまではゆっくり目から
始めることをおすすめします。
慣れたら少しずつ運動の時間を
伸ばしたり、
少し負荷の強い運動に
挑戦してみたりすると
よいでしょう。
(※通院中の方は、主治医に
ご相談の上、実施してください。)