こんばんは。
ヘルスインフォメーションの藤澤です。
この1、2年に、小さな変化を
感じることありませんか?
「最近、ちょっと背中が丸くなった…」
「くしゃみをしたら背中にズキッときた…」
「重いものを持つと背中や腰が痛い…」
こんな小さなサイン。
一見、疲れや加齢のせいに思えますが…
実はこうした違和感が、
〃骨の変化〃へ
つながっていることがあります。
自分では気づきにくいですが、
体の中では
少しずつ「変化」が進んでいるかも
しれません。
実は、
人の骨量のピークは20歳ごろ。
その後はゆっくりと減りはじめます。
60代になると、
女性の約5人に1人は
『骨粗鬆症』に。
全国の骨粗鬆症患者数は
現在約1590万人で
うち約4分の1は男性です。
ここで、
「牛乳やカルシウムサプリを飲んでいるよ」
という方も多いと思います。
もちろん、
それらは骨づくりにとって大切な栄養源です。
だけど、
せっかく摂っているカルシウムを
もっと活かすために、
見落とされがちな
〃あるポイント〃があるのです。
そのポイントとは、**睡眠**―。
今回は
大切な骨のしくみ
と
骨を支えるテーマで、
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「骨と睡眠」
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についてお話します!
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骨粗鬆症は40代から始まっている
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骨粗鬆症は、骨の密度が低下し
もろくなった状態をいいます。
原因は、
加齢や女性ホルモンの減少、
運動不足、栄養不足などがあり、
とくに40代後半以降になると、
そのスピードは速くなります。
60代の骨量は
20代と比べて
20~30%も減るといわれています。
ですので、
早めに気づき
対策を始めることが
大切になります。
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骨は日々生まれ変わる
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直接見ることはできませんが
骨は毎日同じでなく、
日々
つくり替えられています。
そのつくり替わりのことを
骨代謝といいます。
「骨代謝」には
・古い骨を壊す「骨吸収」
・新しい骨をつくる「骨形成」
という2つの働きがあり、
① 破骨細胞(はこつさいぼう)が
古い骨を分解し
カルシウムを血中に溶かす
② 骨芽細胞(こつがさいぼう)が
コラーゲンを作って
新しい骨をつくる
という流れが基本です。
この2つのサイクルは
正常であれば問題ありません。
ただ、
加齢やストレス、
生活習慣によって
この骨代謝のリズムは
簡単に崩れてしまうんです。
そして
その「リズム」を
内側から左右しているのが、
日々の「睡眠」です。
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骨の代謝とサイクル
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骨は常に新陳代謝を行って
いますが、
そのプロセスが
最も活発になるのは
「深い睡眠時(ノンレム睡眠)」。
そのとき、
「骨形成」を
サポートするのが
「成長ホルモン」です。
成長ホルモンは
『IGF-1』ホルモン
をつくり
傷ついた細胞の修正や、
骨の成長を促すいわば
「からだの総監督」的存在。
深い睡眠時に
成長ホルモンがドバーッとでてきて、
この成長ホルモンのおかげで
骨をつくる
骨芽細胞が元気になります。
だからこそ、
眠りをマネジメントすることで
今持っている骨への不安は
ぐっと減らせるのです。
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生活習慣による睡眠事情
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しかし、最近では、
ある『生活習慣の変化』が
この正常なリズムを
狂わせてしまう要素に。
たとえば…
深夜までパソコンに向かって仕事する
スマホで寝る直前までゲームをする
このように夜間に
強い刺激のブルーライトを
長く浴びる
生活スタイルそのものが
睡眠サイクルや
質の低下をまねき、
さらに、
骨にも影響を与えています。
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睡眠不足が骨に与える影響
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✅1.成長ホルモン分泌の低下
2017年の研究によれば
「1日6時間未満の睡眠を
続ける成人」
と
「7時間以上眠る成人」
を比較した場合
睡眠時間が6時間未満の成人は
「骨密度が低下するリスクが
20%以上高い」
ということが示されました。
これは睡眠時間の長さによって
成長ホルモンの分泌量が
違うことを示しています。
そして、
成長ホルモンが少ないと
新しい骨をつくる骨芽細胞が
うまくはたらけない状態に。
すると骨の生まれ変わり
のプロセスが停滞を
おこしてしまい
その結果、
骨密度が減少すること
へつながります。
✅2.メラトニン分泌の減少
メラトニンは
「睡眠」のホルモンで有名ですが
骨の代謝にも重要な働きをしています。
このメラトニンは
体内時計を調整し
夜間になると、
睡眠を促します。
ただ、夜に光を浴びる
とメラトニンの分泌が
止まってしまう。
これによって睡眠サイクルの乱れ
を起こしてるのが
多くの現代人です。
これにより、
✅眠れない…
✅夜中に何度も起きる
✅眠りが浅い
✅起きたとき疲れが取れない
・・など
眠りの質が下がり、
やがて
それは骨への影響
として
蓄積されていきます。
✅3.コルチゾールの増加
睡眠不足は、脳がそれを
「ストレス」と認識して
「ストレスホルモン」のコルチゾールが増加
することがわかっています。
コルチゾールには
破骨細胞(骨を壊す)力を
強める作用があります。
この状態が継続すると・・・
骨の壊すスピードだけが
速くなり、
作るスピードは
遅くなっていくんです。
そしてさらに
密度の低下が
進んでいくと・・・
この状態こそが、
骨粗鬆症へと進むくしくみ
なのです。
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骨を強くするための習慣5選
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骨の形成に、
大切なことは5つです。
どれも特別なことではなく、
少しだけ整えるだけで
変わってきます。
1.〃7~8時間〃の睡眠をキープする
骨の生まれ変わりの
ゴールデンタイムを
確保するには
これくらいの時間が理想的。
もちろん適切な睡眠時間は
個人差があるので、
朝の体調を目安に調整を。
2.寝る前の光を少し減らす
寝る1時間前は、
スマホやPCはメラトニンの分泌を
止めやすいので控えめに。
3.骨の「3大栄養素」をとる
骨にはカルシウムと
その吸収を助ける
ビタミンD、マグネシウム
が必要です。
たとえば以下のようなものには
多く含まれています。
・カルシウム:(乳製品、小魚、野菜)
・ビタミンD:(鮭、卵・きのこ)
・マグネシウム:(ナッツ、海藻・豆類)
ここに、たんぱく質や
体を動かせる糖質(主食)もくわえれば
骨の材料がしっかり揃います。
また、
日光浴も「ビタミンD」補給によいので、
気分転換がてら
毎日20分程の太陽下の外出もおすすめ。
4.適度な運動
骨には適度な刺激を与えると
骨の密度を高めたり、
維持する効果があります。
また、
夕方の軽い運動は
睡眠の質が上昇する効果があるので
できる中で、取り入れてみましょう
5.寝室の環境を見直す
目安として室温18℃前後で
少し暗くして静かで
落ち着ける空間作りを。
リラックスして脳が休まります。
骨の健康対策には
大人こそが睡眠をしっかり取ることが
とても大切ということをご紹介しました。
睡眠を整えるということは、
見えない骨に
そっとエネルギーを届けてあげること。
そうすれば確実に
あなたの骨は助かります。
そんな「骨」への思いやり。
未来の自分に向けた骨への習慣を
今日から少し変えてみませんか?


