こんばんは!
ヘルスインフォメーションの
大井です。
2016年に日本人1万人に聞き取りをした
アンケート調査では、
51.5%の人に便秘の自覚があり
そのうち30.9%が便秘薬を
服用しているとの結果が出ました。
実際、便秘の悩みを抱えて
下剤を服用している方は
多いのではないでしょうか。
しかし、この下剤は
長期間服用すると
認知症リスクが上がるとのデータが
出ています。
便秘はつらい症状ですが、
下剤を飲むことで認知症のリスクが
上がるのは、避けたいですよね…
そこで本日は
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下剤の長期服用における
脳への影響と注意点
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のテーマについて解説します。
本日もよろしくお願いします。
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下剤使用が認知症リスクを高める調査結果
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2023年にイギリスで報告された
大規模な研究があります。
▼対象:イギリス在住
40から69歳の約50万人
▼方法:
下剤を定期的(ほぼ毎日)に使用
している人と、
下剤を使用していない人に分けて
平均9.8年追跡調査し、
認知症の発症率を比較
▼結果:
下剤を定期的に使用している人の1.3%、
下剤を使用していない人の0.4%が
認知症を発症
その他、
・下剤の中でも特に浸透圧性下剤の使用
・1種類よりも複数種類の使用
が、認知症発症率が高いとの傾向も
認められました。
下剤の使用と認知症発症における
詳しいメカニズムは解明中ですが、
・下剤の常用が腸内細菌の
バランスを乱し、脳の神経伝達物質に
影響を与える
・腸内細菌の変化により
腸内毒素(TMAOなど)が発生し
脳や血管に影響を与える
・腸の粘膜障害が毒素の吸収を助長する
などの可能性が考えられています。
結論として、この研究結果だけで
下剤の使用と認知症発症の
直接的な因果関係を証明できるものでは
ありません。
ですが、長期間にわたる下剤の使用が
認知症発症のリスクとなる可能性について
知ることは大切だと言えます。
では、この情報をもとに
私たちはどうしたら良いのでしょうか。
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下剤を急に減らすのはNG
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このような結果を見ると
下剤の服用を考え直したくなる方が
いるかもしれません。
ですが、下剤を急に減らすと
排便状態が悪化する恐れがあるので
おすすめできません。
なぜなら、「便秘」自体が
健康に良くない状態であり
下剤を使ってでも排便を
優先する必要があるからです。
まずは下剤を使いながらでも
定期的に排便する状態を作りつつ、
将来的に下剤を使わなくても
排便できるよう
体の中を整えることが重要です。
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下剤だけに頼りすぎず
便秘を改善する生活習慣が大切
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皆さんご存知のことが多いと思いますが
日々の生活でできる
便秘対策を確認しておきましょう。
・食物繊維を適量摂る
・水分を多めに摂取する
・糖分や小麦製品を控える
・肉類をひかえる
・適度に運動する
・しっかり睡眠をとる
・普段から姿勢を良くして
排便時の神経活性を高める
などです。
全部やろうと思うと大変なので
無理なくできるところから
取り組めると良いでしょう。
昨日のヘルスインフォメーションでも
お伝えしているので
良かったらご覧くださいね!
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今回の記事では
下剤を長期的に使用することで
認知症リスクが高まる可能性が
あるという研究結果をご紹介しました。
ただし、便秘をそのままにしておくことも
健康には良くありません。
大切なのは、下剤に頼りすぎず、
日々の生活の中で
腸内環境を整えることを
意識していくことです。
生活習慣を少しずつ見直し
腸にやさしい環境を作ることで、
より快適な毎日を目指しましょう^^