日刊マガジン

なぜ秋は血圧が上がりやすい?その医学的根拠とは

こんばんは。
ヘルスインフォメーションの藤澤です。

10月となり爽やかな季節がやってきました。

この秋口の特徴は、昼間と夜の気温差が大きい点にあります。

昼間の汗ばむ陽気から、夕方には急に寒くなる…

この「気温差」こそが、血圧上昇の引き金になることをご存じですか?

 

「え、血圧が高くなるのは冬じゃないの?」

そう思った方は要注意!

実際には、秋こそあなたの「血管寿命」を守る理由があるのです。

そこで今回は
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「なぜ秋は血圧が上がりやすいのか?」
その理由を医学的根拠にもとづいて解説します。
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血圧について日頃意識していない人こそ、

目には見えない〃血管ダメージ〃から、あなたや

ご家族の未来を守れるよう、ぜひ最後までご覧ください。

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秋の血圧上昇の正体は「気温差」だった?

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血圧は、外気の温度に影響を受けています。

例えば気温が10℃下がると、5~10mmHgも血圧が上がるといわれます。

なので「冬に血圧が高くなりやすい」というイメージがあると思います。

だとしたら、なぜ秋の方が危険なのでしょうか?

 

それは、私たちの「認識」が大きな原因だった
んです。

実は…

✅冬は「気温が低い」とすでに認識している
→普段から防寒対策がしっかりできている

✅そのため外気と室内の温度差が大きくても
→体内温度はそれほど変わらずに保てている

 

いっぽうで、秋は日中の気温がまだ高いため、外出時に薄着で出かける人が多数います。

そうして夜間に寒くなって失敗するはめに…

また、さらに

✅気温差で自律神経の乱れが起きる→血圧上昇の原因へ

気温差で、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできないと、交感神経優位の状態になってしまうことで血圧が上昇する原因になります。

以上が秋に起きる血圧上昇の「正体」です。

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血圧が上がると体にはなにが起きる?

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人の血管を「ゴムホース」だと考えると、その中を水(血液)が流れていますが、そのスピードは季節によって変化すると考えられています。

✅春~夏
気温が高い→血管は「弛む」→内部の血液はゆっくり流れる

✅秋~冬
気温が低い→血管は「収縮する」→→内部の血液は早く流れる

 

 

「気温が低い」と体が感知して体温を奪われないよう血管をぎゅっと締めるので、血管内は狭まります。

これはホースの端を強く握ると勢いよく水が出ていくイメージ。

つまり、血管が収縮するときは、血管に強く圧がかかっているというわけです。

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高血圧が続くとリスクはあるの?

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高血圧は自覚症状がないまま進行していき、やがては血管の内壁が固くなる「動脈硬化」へと移行していきます。

そして血管が固い=血液を体に送るポンプの役目をする心臓、血管への負担が大きくなります。

そして最終的には…

心筋梗塞
脳卒中
腎臓疾患
大動脈瘤・大動脈解離

などの大きな病気に繋がるリスクがあります。

 

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最新の高血圧基準について
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2025.8に日本高血圧学会では新診療基準が変更しています。

①▼血圧の正常値(これまでと同じ)

✅診察室血圧   130/80mmHg未満

✅家庭内血圧   125/75mmHg未満

 

②▼高血圧の新しい診断基準

✅診察室血圧    140/90mmHg

✅家庭血圧    135/85mmHg
(引用:「2025高血圧管理治療ガイドライン」)

最近、健康診断の数値が気になり始めた方は、食事内容の見直しや簡単な運動から始めてみましょう。

そして自宅で血圧を計る習慣で、自分の体調を知るきっかけになるかもしれませんね。

◎高血圧予防に効く食材

スーパーでも手にしやすい食材から高血圧の予防になる食材を調べてみました。

予防としては一日の塩分量6g以下が目安です。

そして以下の食材を積極的に取り入れると血圧を下げる効果が期待できます。

✅ほうれん草・小松菜
✅バナナ
✅鯖やイワシなどの青魚
✅大豆、レンズ豆
✅ナッツ(アーモンド・くるみ)
✅低脂肪の牛乳、ヨーグルト
✅オートミール、全粒粉のパン

イワシや鯖に含まれるDHAやEPAは、低カロリーで血液をサラサラにする効果があります。

また、間食はナッツや、くだもの、ヨーグルトに置き換えるなどもおすすめです。

◎日常で行う高血圧予防について

日常生活の中ですぐにできる『高血圧対策』について解説します。

✅外出時は上着を持参する(寒さによる血管収縮をカバー)

✅部屋をあたためておく (寒暖差を少なくする)

✅温かい飲み物を飲む(副交感神経を優位に)

✅有酸素運動+筋トレ (寝る前の軽いストレッチ程度もOK)

✅節酒(一日20~30mml/女性はその半分)

 

また高齢者や日頃血圧が高めという方へ、
注意したい動作として

✅朝、布団から起きる時
✅しゃがんだ姿勢から立ち上がる時
✅暖かい室内から外に出る時

こうした場面は血圧が大きく変動するため、直前にゆっくりと深呼吸を行うことで血圧の上昇が緩和されます。

まとめ

高血圧予防は、日頃のちょっとした行動で十分な改善ができます。

たとえば、「手首、足首、首元を冷やさない」ことで血圧を下げることにつながるのです。

小さな日々の積み重ねが未来を守る事へ繋がります!

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