ヘルスインフォメーションの大井です。
・急にトイレに行きたくなり外出が不安
・便秘や下痢が長引いている
・お腹の張りがずっととれない
・検査では異常が見つからない
・気分も沈みがち
ご自身やご家族がこのような状況で
お困りの方はいらっしゃいませんか。
もしこんな状態が続いているなら、
それはただの体調不良では
ないかもしれません。
実は、コロナ感染をきっかけに
これらの症状があらわれる
「腸脳障害(DGBI)」
(腸と脳のネットワークが乱れて
お腹の症状を引き起こす状態)
の方が急増しているのです。
例えば、
・過敏性腸症候群:28%増加
:腹痛・下痢・便秘を繰り返す
・機能性ディスペプシア:44%増加
:胃もたれ・食欲不振・満腹感
検査では異常が見つからないのに
胃腸の痛みや便秘・下痢の繰り返し、
気分の落ち込みなどの
つらい症状が続くのが特徴です。
ですがご安心してください。
これらの症状は
腸をケアすることで少しずつ改善できます。
腸が整うと、
お腹の不調がやわらぐだけでなく、
気分も前向きになり、
外出や旅行も不安なく楽しめるようになります。
あなたやご家族の毎日が
もっと軽やかで明るいものになることでしょう。
そこで本日は
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コロナウイルスで増加
腸の不調の原因と
改善するためのセルフケア
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についてお伝えします。
◆パンデミック後に明らかになった不調
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2025年に発表された国際研究
(Olafur Palsson、2025)では
以下の結果が報告されています。
コロナ前後で
腸脳障害全体の有病率
:38.3% → 42.6%
IBS(過敏性腸症候群)
:4.7% → 6%(28%増加)
機能性ディスペプシア
:8.3% → 11.9%(44%増加)
そして、
コロナ後遺症ののある人は、
腸と脳の相互作用障害の発生率が非常に高く、
うつ・不安・生活の質(QOL)の低下も
併発していると報告されています。
◆腸脳障害が起こる原因は?
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腸と脳の不調(DGBI)が増えている背景には、
いくつかの原因が考えられます。
① ストレスによる自律神経の乱れ
パンデミックによる
強い不安や緊張が続くと
自律神経のバランスが崩れ、
腸の血流が減り、
腹痛・下痢・便秘・消化不良を引き起こします。
② 腸粘膜へのダメージ
ストレスが続くと
腸の粘膜が傷み(リーキーガット:超漏れ)
炎症や慢性的な不調につながります。
③ ウイルスによる直接作用
ウイルスそのものが
腸粘膜に障害を与えることが
研究で確認されています。
(Malte Lehmannら、2021)
④ 腸内フローラの乱れ
コロナやストレスで
腸内細菌のバランスが崩れると、
セロトニンやGABAといった
神経伝達物質が不足。
不安・抑うつなどメンタル面に
影響します。
⑤ 腸と脳の双方向の悪循環
腸の不調は気分の落ち込みを悪化させ、
ストレスはさらに腸を乱す悪循環に。
これらが相互作用をして
悪循環となっていくのです。
◆ 腸を整えることが、改善の第一歩
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腸と脳の不調は、
体を根本から整えないと
薬だけでは改善しづらいものです。
でも安心してください。
腸を整えるシンプルな習慣を取り入れることで、
確実に症状の改善に近づいていきます。
腸が元気になれば免疫力も向上し
感染症や慢性疾患にも
かかりにくくなりますよ。
小さなことからでもいいので
取り入れてみてくださいね。
◆自宅でできる腸をいたわるセルフケア
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1 腸が喜ぶ食品を摂る
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以下の食品を意識して食べましょう。
・日本古来の発酵食品
→納豆、味噌、キムチ、ザワークラウトなど
・食物繊維
→野菜、全粒穀物、豆類、キノコ、海藻など
しっかり水分もとってくださいね!
2 ストレスケア
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ストレスは腸内環境の大敵です。
・睡眠
・深呼吸
・音楽
など、あなたに合ったストレスケアを
見つけましょう
3 運動
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適度な運動は腸の善玉菌そのものの割合を
増やす働きがあります。
(Vincenzo Monda、2017)
ただしハードすぎる運動は
腸の血流を低下させて逆効果になるので
注意しましょう。
4 腸内環境を悪化させるものを避ける
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以下のものは腸内細菌に
多大なダメージを与えます。
不要な摂取は避けきましょう。
・抗生物質
・白砂糖や人工甘味料
・生成された炭水化物
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長引く腸の不調があると、
お腹の痛みだけでなく、
外出や人との予定さえ
「トイレのこと」が頭から離れず、
生活の質が大きく下がってしまいます。
けれども腸は、
毎日の小さな積み重ねで
必ず応えてくれる臓器です。
食事、睡眠、ストレスケア――
その一つひとつが、
未来のあなたの元気につながっていきます。
「腸にやさしい習慣」は、
難しいことではありません。
ぜひ、できることから始めてみましょう。

