こんばんは!
ヘルスインフォメーションの大井です。
残暑が続くこの時期、
冷房の効いたキッチンで、
料理を楽しむ方も多いと思います。
でも…
そのキッチン、 本当に安全でしょうか?
・家族の健康のために、毎日料理をしている
・揚げ物をよく作る
・レンジフードはあるけど、最近掃除はしてない
・料理中にモクモクと煙が出ても気にならない
もし一つでも当てはまるなら、
知らないうちに肺がんリスクを高めている
可能性があります。
肺がんと聞くとまず「喫煙」を
思い浮かべますよね。
ところが実際には、
女性の肺がん患者の53%は
非喫煙者だと報告されています。
では何が原因なのでしょうか?
その一つが
油料理中に出る蒸気「油煙(ゆえん)」
と呼ばれる煙です。
中国の研究によると、
油料理の蒸気を吸い込む人は
そうでない人に比べて
肺がんリスクが1.74倍
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高まるそうです。
せっかく家族やご自身のために
毎日料理をしているのだから
病気になるリスクはできるだけ下げて
「いつまでも健康でいたい」
と思う方が多いのではないでしょうか。
そこで本日は
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揚げ物料理中に出る
油煙のリスクと回避方法
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についてお届けします。
◆そもそも「油煙」って何?
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油煙とは
料理中に油が加熱されてできた
煙のこと。
料理中にフライパンや鍋から立ち上る
モヤモヤした湯気です。
一見ただの湯気のようですが、
実は200種類以上の有害物質が含まれていて、
・ DNAを傷つける
・酸化ストレスを起こす
・炎症を促進する
・腫瘍化を進める
などを引き起こします。
つまり、目に見えない「毒の煙」を
料理中に毎日吸い込んでいる可能性があるのです。
◆油煙と肺がんに関する研究結果
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中国で行われた研究(Y. Xue、2016年)
では、
肺がん患者:3,596名
健康な対照者:6,082名
に対して
調理時に油煙に曝露したかどうか
換気扇(人工呼吸器)の使用有無
で比較しました。
結果
・油煙によくあたる人は
肺がんリスク 1.74倍
・換気扇を使わず調理した場合は
肺がんリスク 2.11倍
ということがわかりました。
この研究結果は、
北京大学の共同研究チームによるもので、
権威ある学術誌にも掲載されています。
◆今日からできる!油煙対策3選
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では、どうすればよいのでしょうか?
今日からすぐ実践できる対策をご紹介します。
1 換気扇は必ずつけて「窓も開ける」
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換気扇は必須ですが、不十分なこともあります。
窓を少し開けることで、
空気の流れが生まれ、排気効率がアップします
2. 換気扇・フィルターの定期清掃
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油汚れで目詰まりした換気扇は、
油煙を吸い込んでくれません。
月に1度を目安にお手入れをして、
排気効率を維持しましょう。
3. 調理法の見直し
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高温の油に長時間暴露するとリスクが上がります。
・揚げ物は短時間で料理する
・蒸し料理や煮物など
油を使わない調理法を増やす
などもご検討ください。
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タバコの煙だけが肺がんの原因ではない、
料理中の油煙にも大きなリスクがあることが、
今回の研究からはっきりと示されました。
特に女性や主婦の方、料理を日常的にされる方ほど、
その影響を受けやすいです。
ちょっとした換気の工夫、
ちょっとした掃除の意識で、
リスクを下げられるので
ぜひご自宅の換気扇を
点検してみてくださいね。

