日刊マガジン

「健康のつもり」が命取り!肝臓をボロボロにする習慣とは

こんばんは。
ヘルスインフォメーションの鈴木です。

突然ですが、
クイズです。

この4つのうち、
肝臓を壊すオレンジの
摂り方はどれでしょうか?

① むいたオレンジ
② 絞ったオレンジ
③ 濃縮還元100%ジュース
④ 果糖ブドウ糖オレンジ

正解は….

②③④

「え?100%ジュースも?」

そう驚いた方も多いのではないでしょうか。

実はフレッシュジュースやコールドプレスも、
肝臓を静かに壊す原因なのです。

そして今
見た目がスリムで健康的な人にも、
脂肪肝は急増しています。

今日は知られざる肝臓の働きと、
健康のつもりで選んでいる
ジュースの落とし穴。

そして最後に、
肝臓を守る方法もお伝えします。

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沈黙の臓器:肝臓
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そもそも肝臓は
どこにあるか知っていますか?

\肝臓は右の肋骨の中/

心臓のすぐ近くにあり、
体重の約2%を占める最大の臓器です。

重さは1.2〜1.5kg、
脳とほぼ同じサイズがあります。

「肝心」という言葉がある通り、
生命に直結するほど重要な存在。

それなのに沈黙の臓器と呼ばれ、
悪くなってもなかなか気づけません。

そして
近年増えているのが「脂肪肝」。

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肝臓の細胞に脂肪が溜まる病気
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放置すると次のように進行します。

脂肪肝

脂肪肝炎(炎症が起きて細胞が壊れる)

肝硬変(線維化が進む)

肝がん

「お酒を飲まないから安心」
と思ったら危険です。

実際に、患者の3割は
肥満でもなく、お酒も飲まない人なのです。

しかも自覚症状がほとんどないため、
健康診断で「肝臓の数値が悪い」と指摘されて
初めて気づくケースも少なくありません。

では、なぜこうした人たちにも
肝臓のトラブルが起こるのでしょうか。

その理由は、
肝臓が体を支える巨大な工場だからです。
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肝臓は体を支える「巨大な工場」
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肝臓の働きは実に多彩で、
主に3つに分けられます。

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①代謝(栄養の工場)
・小腸や胃から運ばれた栄養を
加工・全身に配る
・炭水化物 → ブドウ糖に変換しエネルギー源に
・余った糖 → グリコーゲンとして蓄える
・脂質 → 分解・合成し
ホルモンや細胞膜の材料に
・タンパク質 → 血液の材料を合成
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②解毒(体のフィルター)
・体内のアルコールの約90%を分解
・食品添加物・アンモニアなどの
有害物質を処理し、無害化
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③免疫(防衛基地)
・肝臓にはマクロファージが多数存在
・血液中の異物や細菌を捕らえて処理し、
感染症から体を守る
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このように肝臓は
「代謝・解毒・免疫」を
同時に行う体のコントロールタワー。

だからこそ弱ると、
全身の不調につながります。

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脂肪肝を招く意外な敵
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「健康のために朝はフレッシュジュース」
「ホテルでは必ずジュースを飲む」

そんな習慣が実は肝臓を壊しています。

理由は 果糖 です。

❌ オレンジジュース
❌ 果汁100%ジュース
❌ 野菜ジュース
❌ エナジードリンク
❌ スポーツドリンク
❌ スムージー

これら「甘い飲料」を毎日飲むと、
肝臓にダメージを与えます。

なぜなら果糖は、
小腸で処理しきれないと肝臓に直接届き、
脂肪として蓄積されるから。

特に液体で一気に摂ると酵素が追いつかず、
肝臓を直撃してしまうのです。

たとえば、
コップ1杯のオレンジジュース

みかん約6個分。

食べるなら時間がかかりますが、
ジュースなら一瞬で吸収されます。

世界保健機関
(World Health Organization:WHO)も
2015年のガイドラインで

「加糖飲料は肥満と脂肪肝を確実に増やす」

と明記しています。

つまり:

✅ むいたオレンジ=OK
✅ 絞ったオレンジジュース=NG

同じ果物でも液体にすると
肝臓に大きな負担をかけてしまうのです。

自然界で果糖が多いのは
果物やはちみつくらい。

冬眠前のクマが
果物を大量に食べて脂肪を蓄えるのも、
この仕組みを利用しているからです。

私たちが毎日ジュースを飲むのは、
脂肪をため込むスイッチ
を常にONにしている状態なのです。

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肝臓は20代に戻れる!
今日からできる肝臓ケア
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安心してください。

肝臓は少し弱っていても、
生活習慣を整えれば
20代のような健康な肝臓に戻れます!

実際に、脂肪肝は
改善可能であることが分かっています。

Journal of Hepatology(2021)の研究では、
食事改善と定期的な運動を行った人が、
半年〜1年で肝臓の脂肪量を減らし、
肝機能の数値も改善しました。

肝臓は沈黙の臓器だからこそ、
「予防」が大切です。

今日からできる習慣はコレ!

✅ 果物はジュースではなくそのまま食べる
✅ 甘いドリンクはやめて
水・お茶・ブラックコーヒーに替える
✅ スムージーは果物を入れず
ケールやトマト中心に
✅ 1日10分ほどの運動を取り入れる

「こんなことで変わるの?」
と思うかもしれませんが、
実はとても効果的。

オレンジジュースを
「食べるオレンジ」に変えるだけでも、
肝臓は守られます。

今日から一歩、
肝臓をいたわる習慣を始めましょう。

 

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