こんばんは!
ヘルスインフォメーションの
大井です。
今日は
健康意識の高い皆さんが
一度は悩んだことがあるであろうテーマを
取り上げます。
それは――
「牛乳って体にいいの?悪いの?」
子どものころは
「背を伸ばすために牛乳!」とよく言われましたし、
50代を過ぎると
「骨粗しょう症予防に乳製品をとった方がいい」
と耳にしますよね。
でも一方で、
「牛乳を飲むとがんのリスクが上がる」
「日本人の体質には合わない」
そんな意見もあり、
混乱してしまう方も多いのではないでしょうか。
私自身も長年、調べては試し、やめたりを
繰り返してきました。
体にいいのか悪いのか
はっきりさせたい…
と考えて
科学的な研究や最新のレビュー論文をもとに、
メリットとデメリットを整理しながら、
どう向き合うのがベストかを
一緒に考えてみたいと思います。
そこで本日は
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牛乳って結局
体にいいの?悪いの?
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についてお届けします。
◆ 牛乳のメリットは
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牛乳は昔から摂取をすすめられていますが
その理由は
豊富な栄養成分によります。
1.カルシウムが豊富
牛乳に含まれるのカルシウムは
吸収率が高く、
200mlでおよそ220mgが摂れます。
(1日あたりの
カルシウムの推奨量は
成人で700~800mg)
牛乳の摂取で骨粗しょう症リスクが
39%低下したとの研究報告もあります。
2.たんぱく質やビタミンも一緒にとれる
骨や筋肉を保つための栄養が
バランスよく含まれています。
3.大腸がんのリスクを下げる可能性
国際的な研究で、牛乳・乳製品の摂取が
大腸がんリスクを減らすと報告されています。
(D Aune, 2012, Annals of Oncology)
では牛乳を飲むことによる
デメリットはなんでしょうか。
◆牛乳の「デメリット」や注意点
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1.前立腺がんリスクとの関連
多くの研究や
国際がん研究機関(2020年)の報告で
牛乳・乳製品の多量摂取と
前立腺がんのリスク上昇との関連が
指摘されています。
2.乳糖不耐症の問題
日本人には、
牛乳に含まれる 乳糖(ラクトース) を
分解する酵素が少ない人が多く、
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり
下痢をしたりする方がいます。
3 乳がんなどのリスクが上がる可能性
欧米の研究では
「乳製品は大腸がんを防ぐ」とされる一方で、
中国人を対象とした大規模調査では、
乳がんや肝がんのリスク上昇が報告されています。
もともと乳製品を大量に摂取していた欧米人と
アジア人では
違う反応が出る可能性があります。
牛乳にはメリット・デメリット両面があり
なんとも煮え切らない結果となりました。
「結局、飲んだ方がいいの?
やめた方がいいの?」
と迷いますよね。
そこでここからは
牛乳とどう向き合ったらいいのかを
考えてみたいと思います。
◆ どうする?
これからの牛乳とのつきあい方
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1 苦手な人・体に合わない人は無理に飲まない
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牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる方は
無理やり摂取するのは控えたほうがよいでしょう。
カルシウムは
小松菜・ひじき・豆腐・納豆・干しエビ・しらすなど、
他のカルシウム源から
しっかりと摂取できます。
2 好きな人はコップ1杯程度を目安に
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研究結果は人種や体質で違いがあり、
はっきり「良い・悪い」とは言えません。
牛乳は手軽に栄養をとれる食品ですが
「これで栄養を摂ろう」
と毎日摂取するのではなく、
たまに1日コップ1杯程度を
楽しむくらいにすると安心です。
3 家族歴が気になる人は“控えめ”に
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前立腺がんなどの家族歴がある方は、
多量摂取を避けて適度にとどめておくのも
一つの方法です。
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牛乳は
「体に良い食品」でもあり、
「注意が必要な食品」
でもあります。
栄養摂取源として牛乳に頼りきるのではなく
いろんな食品から栄養を取り入れ、
牛乳は楽しみとして適量摂取する
というスタンスで付き合っていけると
良さそうですね。
今後も
こうした迷いやすい健康情報について
深掘りしつつお届けしたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。

